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排他的論理和(Exclusive OR)の性質

二つの論理変数$ x,\ y$における論理演算記号$ \oplus$は、次のような意味を持つ。

$\displaystyle x \oplus y = \sim (x \leftrightarrow y)
$

これは $ x \leftrightarrow y= 1$のとき、 $ x \oplus y = 0$になり、同値でないと き、すなわち、 $ x \leftrightarrow y= 0$のとき、 $ x \oplus y = 1$になること を示している。

同じことをを数学記号の等号、不等号を使って考えると次のようになる。

$ x = y$のとき $ x \oplus y = 0$になり、また、$ x \neq y$のとき $ x \oplus y = 1$になる。

これを論理定数の0と$ 1$の関係で示せば、次のようになる。

$\displaystyle 0 \oplus 0 = 0$      
$\displaystyle 0 \oplus 1 = 1$      
$\displaystyle 1 \oplus 0 = 1$      
$\displaystyle 1 \oplus 1 = 0$      

次の関係が成立する。

交換律:   $\displaystyle \quad x \oplus y = y \oplus x$  
結合律:   $\displaystyle \quad x \oplus (y \oplus z) = (x \oplus y) \oplus z$  
分配律:   $\displaystyle \quad a \cdot (x \oplus y) = a \cdot x \oplus a \cdot y$  

論理計算では次の関係がよく使われる。

$\displaystyle x \oplus x$ $\displaystyle =$ 0  
移項して$\displaystyle \quad x \oplus 0$ $\displaystyle =$ $\displaystyle x$  
$\displaystyle \sim x \oplus x$ $\displaystyle =$ $\displaystyle 1$  
移項して$\displaystyle \quad \sim x$ $\displaystyle =$ $\displaystyle 1 \oplus x \quad$  

直感的には移項であるが、実際は両辺に$ x$を加算$ (\oplus)$している。

そのほかに次のような関係が成立する。

$\displaystyle xy \oplus yz \oplus zx$ $\displaystyle =$ $\displaystyle xy \lor yz \lor zx$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle xy \lor z(x \oplus y)$  


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MANOME Yoichi 平成17年7月6日