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展開定理

$ f(x) = x$という単純な論理関数を考える。

$ f(1) = 1$の両辺に$ x$の論理積をとる。

$ x \cdot f(1) = x \cdot 1$

$ x \cdot f(1) = x \cdot 1 = x = x \cdot x = x \cdot f(x)$

$\displaystyle xf(x) = xf(1)$ (1)

$ f(0) = 0$の両辺に$ \sim x$の論理積をとる。

$ \sim x \cdot f(0) = \sim x \cdot 0$

$ \sim x \cdot f(0) = \sim x \cdot 0 = 0 = \sim x \cdot x = \sim x \cdot f(x)$

$\displaystyle \sim x f(x) = xf(0)$ (2)

式(1)と式(2)は、拡張してつぎのように一般化できる。

$\displaystyle x_1f(x_1, x_2, x_3, \ldots , x_n) = x_1f(1, x_2, x_3, \ldots , x_n)$ (3)

$\displaystyle \sim x_1f(x_1, x_2, x_3, \ldots , x_n) = \sim x_1f(0, x_2, x_3, \ldots , x_n)$ (4)

また、式(3)と式(4)に双対な次の式も成立する。

$\displaystyle x_1 \lor f(x_1, x_2, x_3, \ldots , x_n) = x_1 \lor f(0, x_2, x_3, \ldots , x_n)$ (5)

$\displaystyle \sim x_1 \lor f(x_1, x_2, x_3, \ldots , x_n) = \sim x_1 \lor f(1, x_2, x_3, \ldots , x_n)$ (6)

式(3)の系として、次のような式も成立する。

$\displaystyle xf(x, \sim x, y, \ldots , z) = xf(1, 0, y, \ldots , z)$ (7)

式(7)は論理関数内の全ての$ x$$ 1$で置き換え、論理関数内の全 ての$ \sim x$を0で置き換えることができることを示している。

このことの単純な例をつぎに示す。


$\displaystyle x \cdot x = x \cdot 1 = x$      
$\displaystyle x \cdot \sim x = x \cdot 0 = 0$      

式(5)の系として、次のような式も成立する。

$\displaystyle x \lor f(x, \sim x, y, \ldots , z) = x \lor f(0, 1, y, \ldots , z)$ (8)

式(8)は論理関数内の全ての$ x$を0で置き換え、論理関数内の全 ての$ \sim x$$ 1$で置き換えることができることを示している。

このことの単純な例をつぎに示す。


$\displaystyle x \lor x = x \lor 0 = x$      
$\displaystyle x \lor \sim x = x \lor 1 = 1$      


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MANOME Yoichi 平成17年6月17日