日常のプログラミングでは、ioctlシステムコールを使うことはあまり多
くない。そこで、これに慣れるために、今回はカーネル空間のioctl関数
(メソッド)を説明する前に、ユーザ空間側のioctlシステムコールを最初に
説明することにする。
L.D.Dの「5.1 ioctl」に示すように、ユーザ空間のioctlシステム コールの書式は以下のとおりである。
int ioctl(int fd, int cmd, ...); |
各引数(パラメータ)は次のような意味を持つ。
fdは、デバイス制御を行なうデバイスのファイルデスクリプタを指定する。
cmdは、デバイスに送信するコマンド(command)を指定する。
...の部分は、デバイスドライバごとに異なる引数である。標準入出力のデバイスドライバなどでは伝統的にchar *argpを使うことが多い。